おかかとこんぶ

新潟にいる人。映画と本と家ごはんが好き。

親のきもち

やってしまった、と言う感じ。

親とこんなに険悪ムードなのは、2年前の休学の話の時以来か、いや人生で初めてかもしれない。

少なくとも最近は覚えがない。


進路を変えたことを「報告」した。

「相談」じゃなく「報告」したのは、自分の身を守る為だと思っていた。

途中を見せるといろいろ言われてしんどくなる、だから自分の中で完成してから言おうと言うのは、実家にいながら就活をした時の教訓でもあった。


でも、本当に大切な人からの相談なしの報告はしんどいということも心の底で私は知っている。


だから、今回も怖がらずに相談すればよかったのかもしれない。

違和感を持った時点で、反対意見が飛び出ることも覚悟で。

それが本当の誠意だったのかもしれない。

その上で進路を変えれば少しはマシだったのかもしれない。


傲慢だ、と言われた。

なんのために育ててきたのよ、とも言われた。

手も飛んできた。


どんなに正直にちゃんと言葉を返そうとしても、全部否定されてしまうから、コミュニケーション方法が分からなかった。

議論できないのは悲しかった。


けれど、分かる。お母さんの立場に立ったら、想像してみたら、やりきれないのもわかる。


東京で生まれて優秀な人たちを見てきて、少し劣等感も持ちながらでも幸せな結婚と出産をして。そして20年間子育てをしてきた。

子育てっていうのは、一言で言われるけど本当にたくさんの過程がある。

たくさんの悩みがある。やりたいことも、やらなきゃいけないこともたくさんある。乗り越えなきゃいけない山がある。

成績、友達関係、部活、受験、引っ越し、大学の学費、習い事、留学、塾、、

いろーんなことに、いろーんな私のためのことに、お母さんは神経を割いて来たのだった。


私はこの全部でお母さんの助けを得ている。自分がやったような気になっているけれど。

だから、お母さんは自分が最後の、子育てが終わる直前の最後の決断に関与できなかったことが悲しかったんだろう。


進路を変えなければよかったとは思わない。でも、例え時間がなかったとしても、相談はしてあげてもよかったかもしれない、とここまで書いて思った。


ごめんなさいお母さん。


けんかは嫌いだ。できればこんな思い二度としたくない。

だから、一刻も早くお互いが嫌な気分なのを治したい。

ああ、親相手だと全然良いアイデアが浮かばない。



結局、親がこんなに一生懸命に私を育ててきた時点で、そしてある程度私がそれに答えられている時点で、私は親の望まない道を選べる身分ではないのだ。

選んでしまったけれど。


私は子供を、良い意味であんまり一生懸命に育てないようにしようかと思うくらいだ。



まあでも

親の言ってることの中には分からないことがいくつもある。


例えば、「普通」は我慢して数年頑張ってるから、「みんな」苦しい「もんだ」から、

まずは新卒は企業で働かなきゃいけない、という理屈。


楽しくてわくわくする方へ行くことへの全否定。


そういう考え方もあるね、で他人だったらすむけれど、すまないのが親だ。


私もそんな意固地に自分の意見を貫いて同意してもらおうとは思わないから、

せめてもう声を荒げないで、

優しく毎日を過ごしたいと願うばかりの年末でした。


(でもなぜか私もすぐ涙が出て感情的になっちゃうんだけどね…)