おかかとこんぶ

新潟にいる人。映画と本と家ごはんが好き。

長期的にラクになる

前に、「人のつくられかた」に興味があるというブログを書いた。今回は、それがちょっと更新された話。

自分の信念・行動の根源的なテーマはなんだろうとよく考えていて、最近はそれがわりとずっと「無償の愛」だったのだけど「愛」というとちょっと重たく伝わってしまうときもあるので、なんなんだろうな~ときまぐれに言語さがしをしていた。

 

インターンのコーディネートの仕事をしていて、プライベートでもシェアハウスにいて、迷えるor岐路にいる大学生たちとたくさん出会う。その子たちの変化や無変化のそばにいる。

 

キャリア支援という言葉も、教育という言葉も、なんだか私の興味のどまんなかにはしっくりこなくて、じゃあなんなんだろうとずっと考えていた。

この3年くらいで、うわーこの子は良い変化があったな、という子には何人も出会ったけど、みんながそうなるべき、と思うのもなんだか違和感で(そもそも他人に変わるべきとか思いたくない)、でもその変化のきっかけに関われたことは嬉しかったのだった。

「自分なりの幸せを見つける」「自分らしい生き方を見つける」「自己肯定感をもつ」も、近いけれどちょっと違う、もう一歩。

 

昨日は大学生に向けた説明会だった。イナカレッジのプロジェクトはなかなか全体像と意義を説明するのが難しくて、毎年考え直している。でも毎年考え直すくらいじゃないとだめなんだよなあ。

自分がわからなくなったり、誰の期待に応えればいいのか分からなくなったり、素直になるのが怖くなったり、賢くやろうとしてひねくれたりこじれたり、そもそも一定の状態を保つことなんて不可能な、まさしく変化の連続である大学生という時期。

私はなんのお手伝いをしているのだろう。

大学生がどうなるお手伝いをしているのだろう。

 

そう思った時の、今の一番のしっくりくる言葉はこれだった。

「長期的にラクになる」お手伝いをしている。

もちろん、「今、ラクになる」もとても大切にしたいことだけど、その話はちょっと置いておく。長期的って何年くらいだよという話ではなく、自分が計画を立てられないくらいには長い期間のことかな。

 

思えば、私が新潟でした原体験としての変化もそれだった。

 

「どうなるかわからない時代」と言われる。それに関してはわりとどんな人たちも同意だと思う。

「どうなるかわからない時代」で生きていくのに必要なのは?

学校でいい成績をとることでも、ビジネススキルに長けて起業できることでも、

影響力やカリスマ性があってたくさんの人に注目されることでも、

年収が高くて有名な会社で働いている人と結婚することでも、

内定をいくつももらうことでも、

やりたいことが早くわかって逆算して計画を立てられることでもない。と思う。

 

必要なことは、自分をどんな状況にも対応可能にしていくということ。どんな状況でも、それなりに自分を満足させて、ご機嫌に心地良くいられるようにするということ。

私が新潟で得たのは、そういう状態だった。資格もスキルも得ていないのに、長期的に見てラクに生きていけるための要素を得た。

 

自分をどんな状況にも対応可能にする要素はどんなものか。もう少し具体的に書いてみることにする。長くなりそうなので、思いついたものから(笑)

ちなみに、その要素を身につけるために有効な一歩も書くことにする。

①自分の生活を自分で楽しめるものにすること

もう、これは本当に自分の身を守る。ようは、なんでもない毎日のくりかえしの中で、楽しみを見つけられること、かつ自分の手でつくっていけること、だ。

料理でもいい、掃除でもいい、インテリアでもいい、

朝でも昼でも夕方でも夜でもいい、

田舎でも都会でもいい、

1人でも友達とでもいい、

自分の「好きな」時間や道や家具や味を見つけること。

見つけて、私はこれが好きだな、と思うこと。

その「好き」に触れている時間を少しずつ増やしていくこと。

不幸や失敗、疲労に頭がとらわれてそんなことに気が回らない、という状況もあるかもしれない。でも思い続けること。

見つけられてきたら、次は自分でつくってみること。

DIYして自分で棚つくったり壁塗ったり、新しい料理を覚えたりドライフラワーをつくったり梅酒を漬けたりすること。

そんなことをしていると、なにかが不便だ、つまらない→「買えばいい」「動画見よう」と消費的に楽な思考停止をしてしまうのではなく、創造的に考えるようになってくる。

案外、自分の生活は楽しいことだらけだなあ、とわかると本当に一生生きていける気がするのだ。

どういうことか全く分からない人は、融通の利く大家さんの空き物件で友達とシェアハウスをつくってみるといい。もしくはそういうシェアハウスに遊びにいくといい。

長岡と内野なら紹介できます。笑

 

②よりどころ&頼れる人を増やすこと

これも、めちゃくちゃ有効。よりどころというのは、安心できる空間やコミュニティだと思うのだけれど、これは「種類を増やす」ということが大事だと思っている。

ようは、1種類じゃないということ。多様だということ。

家庭のことは家族だけ、仕事のことは会社の人だけが関わるというのもその構成メンバーがダメになったときのことを考えるとリスクだし、予想外のプラスなことが起きる可能性も低くなる。

ようは、血縁・仕事でのつながりではない「第三の」関係を負担なく増やせるようになると、長期的にとても楽だ。

もしものことがあれば頼れる人がいること、頼れる空間があることは、なにも無い時の心の安定にもなる。

新潟で生まれ育ったわけではない私が、大学時代も含めて丸3年間やってこれているのは、すべてそうした人がいるおかげだ。食べ物をつくれる人、建物や道具をつくれる人、知恵を蓄えている人、文化や作品をつくれる人、答えのない問いに向かって一緒に考えられる人、私を慕ってくれる人…

大企業に入っても、東京で働いても、多様な人には出会えたと思う。ただ、得たい関係も「自分で選べている」のは、今の環境ならではかなと思う。

今後大切になってくる関係だからこそ、偶然とのかけ算ではあるが、出会った後それを続けるかどうかは自分で選びたい。

こういうことをかきたかったんだっけ?まあいいや。

とりあえず2つあげましたが、まだあります。③は自分を知ること、かな。

今回はとりあえずここまでで…

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 (梅の木管理はじめました)