料理をする
1週間全くしていないと、むずかゆくなってくるものがある。
それが、料理だ。
いや、むずかゆくなってくるというのはうそかもしれない。
別に平気っちゃ平気だ。ホンモノの面倒くさがりかつシェアハウスに住んでいる私が、料理をせずに、1週間を過ごすことくらい、なんてことはない。
料理をしなくても、辛くはない。やらずにはいられない!というほど好きでも得意でもない。
でも、ちょっと疲れたなー、なんか体が重いなー。という日が続いたときに料理をすると、驚くほど回復していることがある。
なにがあるかな、と確認して。米をといでセットして。野菜を切って、ぐつぐつ煮たり炒めたり。ビールあるかな、あーないか。梅酒でいいか。
あ、にんにくあるじゃん、入れよう。
そんな、行き当たりばったりで無計画な作業。コンロにかける鍋の順番を間違えたり、物の置き場がなくなったり、ばたばたしている。
けれど、良い感じに頭が空っぽになる。目の前の野菜や鍋に無意識的に手を動かすのは楽しい。
この時間は、私が私に定期的にプレゼントしてあげなきゃいけない時間なのだと思っている。
きっと料理じゃなくても良いのだろうけど、(畑とか手仕事とか…)今の私が一番しやすいのは料理だ。
夜ごはんをゆっくり作る他にも、朝少し早く起きてお米炊いて、おにぎりを昼に持っていくのも効果的だ。
なんていうか、本当に、自分を大事にするちっちゃい行為ってこういうことなんだと思う。
こういう日常を小さく良くする大切さに気付くことの方が、キャリアや結婚や移住などの大きな決断のためのアドバイスよりうんと重要な気がしている。
だから、暮らしの手帖の「暮らしのヒント集」、松浦弥太郎の「今日もていねいに」って本が大好きだし、実家をはなれる学生に読んでもらいたいなと思う。
あ、そういえば!こないだ私が古本を置いている本屋で、「今日もていねいに」を買っていってくれた大学生がいました。ノートに一言書いてくれているんだけど、もうそれが嬉しすぎて…